君と川を見に行った。
自転車に乗って。
5月らしい、晴れた天気のいい日だった。
ちょうど夕方になる前。
4時頃だっただかな。
君の自転車をぼくが運転して
君が後ろに立って、二人乗りをして
川へ向かう。
道が「あっち。」だと言ったり
「こっちかもしれない。」と言ったりして
川へ向かった。
風が心地よく、太陽も斜めから
ぼくらを照らした。
川原について自転車をとめた。
そして歩き始めた。
川の近くに行って、釣りをしている人がいるのを見つけた。
その人は大きな鯉に見える魚をぼくらの前で釣った。
驚いた。
それからぼくらは拾った木で波をつついたり
砂に絵を描いたり
文字を書いたりした。
とても晴れた日の夕方のこの光景を
ぼくは写真に残すことができなかった。
どうせ写真に撮っても
この光景にはかなわないと
思ったからだ。